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手術について


腰椎すべり症の患者さんの中で、手術に至るのは約2割程度と言われています。つまり、ほとんどの腰椎すべり症患者さんは保存療法で改善することが可能ですが、中には腰椎すべり症で日常生活もままならないような症状にいたるケースもあります。

また、そのほとんどは腰椎すべり症の早期発見ができずに、あるいは痛みなどがあっても忙しさなどの理由から診断を遅らせてしまった、などの場合です。

腰椎の形成不全が理由となる腰椎すべり症では、進行すると腰椎下垂症にいたる可能性が高いため、保存療法を試行せずに手術を検討します。

その他には、腰椎すべり症の度合いが半分を超えているケースでも手術を重要視します。また、腰椎の状態によっては、骨を削って狭くなっているトンネルを広げるだけの方法を用いることがあります。

腰椎のすべり自体が停止することはないため、腰椎すべり症では腰の痛みが残る可能性は大きく、また、トンネルが狭くなることによって、神経を圧迫することもあるため、多くの場合、インストルメンテーションと呼ばれる金属材料を使用して、腰椎を固定する腰椎固定術を行います。

また、腰椎固定術の場合、術後の回復は遅くはありませんが、侵襲性が高く、高齢者にとっては大きな負担となる場合もあります。

腰椎固定術は前方腰椎固定術や後側方腰椎固定術、後方椎体間固定など複数の方法があります。金属以外では、患者さん自信の骨盤から骨を移植したり、人工の骨を用いる場合もありますが、回復には長い時間が必要になります。

また、最近では、新しいタイプの人工骨が開発され、その有効性が話題になっています。直径が100から500ミクロン程度のチタン金属の多孔体で形勢されていて、特殊な処理によって骨と直接結合するための骨伝導能と材自身が骨を形成させる骨誘導能を合わせ持っています。

これは全く新しいタイプの人工骨で、京都大学の整形外科などが主体となって開発されたものです。また、高い強度を持ち、腰椎などとても大きな荷重がかかる部位に使用してもセラミックスのような破損事故が起こることがないそうです。

しかし、残念なことに腰椎すべり症でそのような治療をした9割以上の方が、3ヶ月~6ヶ月以内に痛みやしびれなど腰椎すべり症の症状を再発してしまっているケースが多く見受けられます。ですので、腰椎すべり症の手術を検討する際は慎重に選択しなくてはなりません。

中川式腰痛治療法