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好発部位について


脊椎変性すべり症とは、椎体が前方、あるいは稀に後方へと転位している病態を指します。また、脊椎変性すべり症の好発部位は第4腰椎ですが、第3腰椎や第5腰椎にも多く認められます。

これらよりも上部の腰椎については症例は少ないですが、先天性の脊椎すべり症としても少ないでしょう。何番目の腰椎に症状があるのか、ということについては、患者自身で解るようなことはほとんどありません。

また、いずれの場合でも、レントゲンやMRIなどの画像検査をすることで脊椎変性すべり症かどうか明確になります。レントゲンでは筋肉や骨の好発部位が明確になり、いくつかの角度を変えて撮影されます。

またMRIではコンピュータを使用して、断層撮影をします。レントゲンでも4、5番目の区別は明確に分かります。

医師と診察の際、これらの違いについても説明を受けることができますし、患者側から質問をすることも多くありますが、表面的な好発部位ではないため、患者さんが触診して分かることはあまりありません。

最も多い4番目の腰椎、そして次に多いと言われる5番目の腰椎では、コルセットを着用する場合には多少上下の違いはありますが、それらの発症した場所によって症状が違うということはほぼありません。

いずれも痛みが起こり、また、ひどくなると神経症状を起こします。脊椎変性すべり症では分離症は見られず、また椎間板の変性などが最も多い原因で、中年以降の女性に最も多く見られ、脊椎変性すべり症の発生率は年齢と共に高くなります。

分離すべり症は簡単に言えば疲労骨折が原因ですが、老化によっておこるものが変性すべり症です。自覚症状は腰の痛みが最も多く、また、鈍く、重いものです。後ろへ反る姿勢をするとますます痛みがひどくなります。

症状が悪化すると、他の部位にも痛みが生じるという特徴がありますが、坐骨神経を刺激したり、圧迫するために、臀部から太股にかけての痛みやしびれが多くなります。また神経症状が出て、歩行障害になりますと、手術を検討します。

中川式腰痛治療法